昨晩、ZIP-FMのSUPER CASTに出演した時にお話しした、あるなしクイズの歴史について、現段階の状況をお話をします。
あるなしクイズをインターネットで調べたときに、「あるなしクイズは江戸時代にはあった」との情報がウィキペディアでヒットしますが、その証拠となる文献は見つかっておりません。
ことば遊びを専門に大学機関で研究されておられる学者の方ですら、「あるなしクイズが江戸時代にはあった」という話は知らないのです。
ウィキペディアでは、雅孝司さんの著書『超脳パニックあるなしクイズ』(廣済堂出版)の4ページ目を出典元にしています。
下記画像の赤線の部分です。
読んでいただくと分かる通り、
著者は未確認。
そして、「江戸時代にはすでにことば遊びとして楽しまれていたらしい。」との記述。
でも、その証拠となる文献名は、この本には一切書かれていない。
念のために全ページ確認しましたが、文献名はありませんでした。
(この件で著者に問い合わせましたが、音沙汰がまったくございません。)
これらの情報から、「江戸時代にはすでにあった」と言えるでしょうか?
しかも、ことば遊びを専門に研究されておられる学者の方は、どなたも知らないという状況です。
間違って解釈されたくないので改めて申しますと、
「江戸時代にはすでにことば遊びとして楽しまれていたらしい。」という説を否定しているわけではありません。
「その証拠を知りたい」と思っているのです。
ちなみに私の現在の調査では、
明治24年『考物博士』(学齢館)の117ページ目(★印箇所)に載っているあるなしクイズが一番古いものです。
現代風に書き直すと、
「金持ちになくて、貧乏人にあって、馬鹿にあって、利口になくて、軍艦はあって、商船にないものは?」
という問題文になります。
答えはこちら↓
濁点(゛)
明治の頃にはすでに、
その物自体ではなく、言葉で考える問題があったということですね。
この件については、引き続き調査中です。
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